2023年6月、東馬込二丁目の私有地において擁壁が二度にわたり崩落しました。この影響により、同敷地内にある建築物倒壊の危険性があったため、大田区は道路への土砂流出防止等の安全措置を実施するとともに、土地所有者に対して本件建築物を支える地盤を安定させるよう、再三にわたり指導を行いました。
しかしながら、期限までに必要な措置が講じられなかったため、区は9月20日に代執行令書を発出し、行政代執行に着手しました。
がけ崩落防止工事は、緊急性を要する一方、がけ崩落後のがけ下のため、危険な工事となります。
しかし、今回は、工事を行う敷地が私有地のため、詳細な事前調査を行えず、地盤状況を把握することができません。
そのため、周辺住民や作業員の安全確保の観点から、慎重に大型土のうを三段まで設置した後、流動化処理土を打設し、これらを安定させてから更に五段目まで積み上げて、残りの流動化処理土を打設しました。
流動化処理土の固化後は、大型土のうの段数を出来る限り抑えるように積み方を変更し、不要となった部分を撤去しました。
施工:大田建設業協同組合